
土曜の夕方、
着替えている間に
Dに娘っ子たちの夕飯仕込みを頼んで
なんとか間に合うバスに飛び乗ったはいいものの
何度も訪れたことのあるボダコアさんの位置
グーグルさんに惑わされ
ぎりぎり到着となってしまったのですが
年末から案内をもらって楽しみにしていた
大好きなワインの醸造元さんが来日されてのワイン会
参加させてもらってきました。
同席させていただいた方との出会いも含め
とても贅沢でまたとない機会となったので
お食事とワインの学びとともに記録しておきます。
ばんちゃんがフランスのワイナリーを初めて訪れた年に
啓示的な出会いをしたのがこのワイナリーでのことだったと
会の最初に打ち明けてくれてのワイン会
家族経営で5代も続く大きなワイナリー ドメーヌ ド ラルジョル
今回来日くださったのはフランソワさん
お若いのに4人のパパさんでもあられます。
航空写真で日本とフランスの位置関係、
ワイナリーの所在箇所や
所有する100haにものぼる葡萄畑が
人口1000人の小さな村に散在する様子を紹介くださいます。
最も大切にしているのが土づくりで
畑の周辺にある沼、池、木々など
地域全体の環境を大切にしていくことで
いいワインが作られるという信念を持って
親戚みんなで取り組んでおられます。
ぶどうの実を発酵槽に漬ける前に
手作業で枝や葉などを取り除き
雑味をなくすこと
白ワインは搾った果汁を沈殿させて
不純物を取り除くこと
赤ワインの色や風味が
発酵槽で均質になるような作業など
ワインの味を高めるために
とても細かい作業をしていることを知りました。
発泡酒はビンに糖と酵母を加えて
一本ずつ発泡させるのですが
発酵し上に出てくるオリやあくを
一旦開栓して泡とともに飛ばし
減った容量を追加してもう一度栓をする
そうやって澄み切ったクリアな一本に仕上げるのだそう。
お野菜がおいしく
いつも感動させてもらうボダコアさんの
繊細ながら素材の力を感じるお料理とともに
ロゼの泡に続き
白を二種いただきました。
順に味が深くなっていきます。
このワイナリーでのワインは全て
自らの畑のぶどうで調達されています。
色々な品種のぶどうを
適した日当たりの畑に植え
収穫期間はそれぞれのぶどうにあわせ
2カ月間に及ぶそうです。
5代目当主のフランソワさんは
世界のいろいろなワイナリーで勉強させてもらい
色々な挑戦をされた先代のお父さんから
引き継がれたそうです。
今回驚きのワインのひとつは
カリフォルニアワインの代表品種
Zinfandel。
この品種をフランスで栽培しているのは
このワイナリーだけだそうで
外来品種へのコントロールについて
とても厳しいため
ようやく許可をもらって栽培できたと。
同じ品種でも
栽培される土地が異なると
こんなに風味が変わるんだな、と
当たり前なことなんだけど
とても感動します。
日本酒とか
お米とかお茶とか。
水、土、空気で変わる味
栽培する人
加工する人それぞれが
五感を研ぎ澄まして
生み出すものに向き合う
世界中の作り手さんの熱意を
ラルジョルさんとばんちゃんと
料理人さんに教えていただいた夜でした。
同席させていただいた方は
ばんちゃんのワインスクールの生徒さんだったり
ばんちゃんのお店のお客様だったりと
彼女を通じてワインの魅力にはまっている方ばかり。
管理人もその一人です。
あ、ちがうな。
ワインを通じて、彼女の生き方に惚れているひとりです。
今回のまたとない会で
一緒に美味しいものを楽しめる相手がいる幸せも
改めて感じ入ることができました。
またこのような時空間を味わえるために
日々の暮らしを大切にしていきたいと思います。
ラルジョルさん、
ばんちゃん、
ボダコアさん
同席の皆様、
ばんちゃんの師匠さん
通訳の方と
一緒に行ってくれたDに
感謝をこめて。