思い出を、料理する。

ふきの香りでいろいろいただきたくて。
ふきの食べられそうな葉っぱの部分きざんで塩こぶとごまおにぎり

実家を離れて間もないころ

学生寮に時折母から荷物が届いた。

開けてみると、

すぐに食べられそうなものは

あまり入ってなくて、

徒然なるままに毛筆で書かれた文と

庭で採れたであろうふきやよもぎが

新聞紙にくるまれて入ってたりして

湯がいてすじとって、と面倒やのに

なんでこんなにプレッシャーかけるんだろう

この母親は

と思ったものだった。

子を授かり

家族で折に触れ実家に帰るようになり

春先の帰省では庭で食べられそうな葉を見つけ

自分でも採取するようになったんだったな

そのときも自分の変化を感じたけれど

先日スーパーでふきを見つけ

葉つきのものを買い求め

週末の今朝ようやく気力ができて料理したときに

あの頃プレッシャーをかけられた、と思ってたけど

違った、あれは故郷を離れた娘に

寂しいから、帰ってきてほしい

お前の生まれた季節がきたよと

語りかけるためだったんだこと。

自分が母の、同じ立場に差し掛かってようやく

気づかせてもらったのだった。

思い出を料理する

思い出は匂いがある

思い出を味わえば

思い出は蘇り

お腹にすとんと入っていって

思い出を抱きしめる

haru

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