夜明け前5時半頃
紅茶を活けに出ると粉雪が舞って
誰も歩かないところは白くなっていた。
こういう瞬間のために生きている気がする。
大阪市内手袋持たず自転車こいで
信号待ちの目の前を横切るのは
押し車と杖を持った年長らしき女性が
ゆっくり、でも歩幅を抱えて
背を伸ばす姿。
ああ。美しいな。ほんまに。
人間は道具遣っても歩いて生を全うする
将来の夢は
この姿だ。
そんな思いで訪れ
また会う人に元気もらって
帰りにあこがれのブランドスイーツ
ようやく入手できて
ついでに梅田の地下街は
どんなに年月が経って
どんなに歩く自分が年をとっても
変わらない空気に出逢う瞬間があり
それをかたどるのは
多分あの時もこれからも
自分はのれんをくぐらいお店。